News on Fukushima Daiichi
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Arnie Gundersen discusses the failure of the Daiichi ventilation stacks and the resulting high radiation ground level release. IAEA data shows background radiation at 1,600 times normal levels in areas as far as 40km from Daiichi and surface radiation at 0.9 MBq/m2 (900,000 disintegrations per second).
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日本人
福島第一原発ニュース
要約:福島第一原発の排気筒が機能しなかったこと、およびその結果としての地上レベルでの高放射能放出について、アーニー・ガンダーセン氏は話しています。IAEAのデータでは第一原発から40キロメートル離れた場所で、バックグラウンド放射線は事故前のレベルの1600倍にもなっており、地表面での放射線は平方メートル当たり0.9メガベクレル(1秒につき90万の原子核の崩壊)であると示しています。
フェアウインズのアーニー ガンダーソンです。今日は福島原発から放出された、放射性物質について話したいと思います。
最初に最新のスライドを見たいと思います。これは私のひとつ前のプレゼンテーションと同じものですが、別の視点で見たいと思います。
原子炉のまわりに高く点在した構造物が見えますか?送電塔でしょうか?いいえ、違います。これらは排気筒と呼ばれます。煙突のようなものですが、煙が通るのではありません。放射性物質を含んだガスが通ります。これらはその目的で存在します。
排気筒はエンジニア達が放射性物質を事故後、排気筒を通して排気し、分散させてしまおうと考え、設置されました。言い換えれば、これは放射性物質を空中高くに投げ捨て、分散するように設計されました。
排気筒は作動しませんでした。その理由はふたつあります。ひとつに、大きなファンが空気を押し上げるため、排気筒の中に設置されています。ファンを作動させるためには電力が必要です。そして現在、福島にはその電力がありません。それで原発事故の最初の11日間、これら排気筒は作動しませんでした。
ふたつ目の問題もあります。これら排気筒は原子炉を格納する建物から外に空気を吸引するように設計されました。そしてご存知のように、映像が示すように、空気をその外に吸引する建物は多く残っていません。それは壁が爆破され、排気筒を通して引き出し、上空へ上げる空気がないのです。なのでもし排気筒が作動したとしても、建物が崩壊していては排気筒を通し排気されるものはありません。これはよくありません。
これが何を意味するのでしょうか?エンジニアが事故を考える場合、彼らは燃料のメルトダウンを約1%と想定します。現在福島では、彼らは約70%の燃料がメルトダウンしてしまっていると考えています。
エンジニアは1つの原子炉に問題が生じることを想定します。現在福島では、3つの原子炉といくつかの使用済燃料プールがあり、7つもしくは8つの原子炉が問題を抱えています。
その他では原子炉の格納容器からの漏れを、1日あたり0.5%と想定します。少なくとも第2号機で、ほとんどのエキスパートは格納容器が破損しており、明らかに1日0.5%以上の漏れが生じていると考えています。
エンジニアが事故を考えるときに最後に行うのは、ガスは排気筒を通して上空に排気するものと想定します。これも起きませんでした。その代わり生じたのは、地上レベルでの放射性物質の放出と呼ばれるものです。
次のスライドはこのサイト上にあるビデオからのものです。ヘリコプターか飛行機が原発に接近して撮影したものです。ビデオの37秒部分です。1分間のビデオですが。荒涼たるものです。
37秒前後を見ると、煙もしくは蒸気が建物の側面から出ているのが分かります。これは上空に向かっておらず、回転して下方に向かっています。ビルディングウェイブ効果と呼ばれるものです。これは大雪の日に、雪が屋根に吹き付ける場所で見られます。
それは上空へ行かず、回転し、建物の脇に落ちて行ってます。福島で起こった事故全体の結果、放射性物質による地上付近の汚染を引き起こしています。
地上レベルでの放射性物質の放出が起こっている証拠が、周辺環境で発見されています。原発近辺エリアが長期にわたり汚染されるであろうことは、私には明確なものと思われます。そして私には、人々がすぐに彼らの家へ戻ることは想像できません。
しかし、30~40km離れた地域(20~30マイル)でさえ、深刻な汚染を検知しはじめています。これは排気筒が正常に機能していれば見ることはなかったでしょう。 私の情報源ですか?私の情報源はIAEAです。the International Atomic Energy Association, いや、Agencyです。すみません。彼らの昨日のデータは30~40km離れたところで事故前の1600倍のバックグラウンド放射線が検知されています。
この放射能は現在このエリアを覆うガスによる雲によるものです。そのガスはキセノンとクリプトンで、希ガスと呼ばれます。もし高校で習った化学を覚えているようでしたら、これらガスは周期表の右端に位置していたことでしょう。
これらガスは何とも反応しません。しかしガンマ線を放ちます。このガンマ線は気体による被爆を起こし、すべての人が被爆します。ところで、キセノンとクリプトンはストロンチウムのような他の同位体にも変わります。なのでキセノンやクリプトンが消え去っても、娘核種を土壌に残します。
この他にIAEAが見つけたのが、地表面での放射能による汚染です。これは特に不穏なものです。地表面での汚染は、1平方メートルあたり0.9メガベクレルです。もう1平方メートルがなにかお分かりですね。だいたい3平方フィートです。そしてメガベクレルは1秒あたり100万回、原子核が崩壊して放射線を発します。
そして、IAEAは地面がベータ同位体とガンマ同位体で汚染されており、放射性物質を含む物質で汚染されていることを意味します。そこでは原子核の崩壊が1秒あたり90万回に達しています。これは原発敷地内ではなく、30もしくは40km離れたところでのものです。
比較になりますが、これは正確な比較ではないですが、しかしいいニュースではありません。チェルノブイリでは、IAEAはベータ粒子による汚染が0.5メガベクレルを超えた場合を、ホットスポットと考えました。
そしてチェルノブイリ以降、IAEAのホットスポットに対する判断は変わりません。これは深刻な問題であり、すぐには消え去りません。原子炉は長く、放射性物質を放出し続けるでしょう。
私は情報を発信しつづけます。今日は以上です